乾燥肌の特徴と対策
肌トラブルの中で最も多くの人が悩まされているのが【乾燥】です。 乾燥を放置すると様々な肌トラブルの原因になります。
ここでは乾燥について紹介します。
●肌と水分の関係
人間の体は、体重の約65%を水分が占めており、このうち、約15%は肌に蓄えられています。
肌は一番外側から「表皮」「真皮」「皮下組織」の3層構造になっていますが、それぞれの層に十分な水分が蓄えられていることで、良好な状態が保たれているのです。
この時、特に重要な役割を担っているのが、表皮の最も外側にある「角質層」です。角質層がバリアとなることで、肌内部からの水分蒸発を防ぐとともに、 細菌や花粉といった外部刺激から肌を守る役割を果たしています。こうした働きは肌の「バリア機能」と呼ばれ、 このバリア機能が整っていることで、肌はみずみずしく潤い、ハリや弾力のある状態が保たれるのです。
●乾燥肌の症状
肌を健康な状態に保つには、バリア機能がしっかり働き、肌内部に十分な量の水分が蓄えられていることが大切です。
ところが、何らかの要因でバリア機能が低下すると、肌内部に水分を保持することができなくなり、肌が乾燥してしまいします。
こうした状態は「乾燥肌」と呼ばれますが、肌が乾燥した状態では、カサカサとした手触りになり、肌が特に薄い目元や口元はシワっぽくなります。
さらに乾燥が進行すると、白く粉を吹いた状態になり、ヒリヒリとした感覚やかゆみ、赤みなどを生じることもあるようです。
【対策①】丁寧なスキンケアで、肌を外側から潤す 乾燥肌の場合、毎日のスキンケアは保湿力の高いアイテムで丁寧に行うことが大切です。洗顔時は、洗顔料をしっかりと泡立てて、肌を手でこすらないよう優しく洗浄してください。 洗顔後、やさしく水分を拭き取ったら、ヒアルロン酸やセラミド、グリセリンなど保湿剤が配合された化粧水や美容液で肌を保湿しましょう。 この時、香料や防腐剤、アルコールなどを含まない、低刺激のものがオススメです。化粧水や美容液で肌に潤いを与えた後は、仕上げに乳液やクリーム、白色ワセリンなどで、潤いをしっかりキープするのもポイントです。
【対策②】水分補給で、肌を内側から潤す 乾燥肌を予防するには、こまめな水分摂取も大切です。ポイントは、のどが渇く前に摂取すること。 のどが渇きを覚える頃には、体はすでに水分不足に陥っているため、肌の潤いも失われつつあります。少量ずつ、こまめに水分摂取しましょう。 なお、コーヒーや紅茶など、カフェインを含んだ飲み物は利尿作用があり、かえって体内から水分の排出を促してしまいます。 水や麦茶をはじめ、ビタミンを含むハーブティーやフレッシュジュースなどがオススメです。また、冷たい飲み物を飲み過ぎてしまうと、 体を冷やし、新陳代謝を悪くしてしまいます。常温に戻した状態で飲んだり、温かい白湯や生姜湯を選んだりするとよいでしょう。
【対策③】肌の健康を保ち、潤いをキープ 肌の内と外からたっぷり水分を与えても、肌そのものの状態が悪ければ、潤いをキープすることはできません。 肌の健康を保つには、ターンオーバーの周期が乱れないよう、睡眠不足とストレスを解消することが大切です。 規則正しい生活を心がけ、適度な運動や趣味を楽しむことで、健やかな体と心を維持しましょう。
また、栄養補給によって、健康な肌づくりを促すことも重要です。肌の原料となるタンパク質をはじめ、 肌の新陳代謝を促し、健やかな肌へと導いくビタミンB2やB6、ビタミンA、ビタミンCを積極的にとりましょう。 タンパク質は肉、魚、大豆など、ビタミン類はニンジンや小松菜などの緑黄色野菜、ビタミンCはキウイやイチゴなどのフルーツに豊富に含まれます。 さらに、肌の潤いを保つには、肌の表面を皮脂でガードすることも大切です。 皮脂のもととなる必須脂肪酸を含む、亜麻仁油やエゴマ油など、良質な油を適度に摂取しましょう。